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サイテックジャーナル
1999年11月23日号


ウイルス情報 クリスマスにファイルが消える!?


 もう11月も後半になってしまいました。年賀状の準備進めていますか。サイテックジャーナル11月15日号にも少し書きましたが,最近は年賀状を自分で印刷する人が増えているようです。今書店に行くと,年賀状を印刷するための本が数十冊も平積みにされています。これらの本には,年賀状の印刷に使えるイラストや写真が入ったCD-ROMがついており,これを使うと簡単に年賀状が印刷できます。デジカメで子供の写真をとって印刷する人も増えているようですね。いろんなことができるようになってくると,どうしようかと悩んでしまう時間も長くなってしまうので,なかなか年賀状が完成しなくなってしまいます。12月20日までに出すためにも,ほどほどにしておくのがいいのかもしれません(といっても私はまだ何も始めていませんが)。


新種ウイルス「W97M/Prilissa」

 またウイルスが発見されました。「W97M/Prilissa」というウイルスです。ここにも関連する情報があります。今度のウイルスは,12月25日に発症するもので,発症するとパソコンのハードディスクドライブをフォーマットしてしまう(つまりすべてのファイルを消してしまう)という,かなり悪質なものです。このウイルスはメールで感染します。

 このウイルスも,最近はやりのウイルス同様,感染するとそのパソコンのアドレス帳を使って,勝手にほかの人にウイルスを送ってしまいます。まったくひどいものです。ウイルスが入ったメールにはワードのファイルが添付されており,このワードファイルを開くと感染してしまいます。


感染しないためには

 予防策は2つ。1つは送信者に心当たりがないメールに注意することです。とくにファイルが添付されていた場合は,安全が確認されるまで絶対に添付ファイルを開いてはいけません。

 もう1つの予防策は,ワクチンソフトの導入です。以前は添付ファイルを開かなければウイルスに感染することはなかったのですが,最近はメールを選択すつだけで,つまり添付ファイルを開かなくても感染してしまうウイルスが出てきています(サイテックジャーナル11月11日号参照)。ワクチンソフトを正しく導入していれば,このような場合でも感染を回避することができます。

 ワクチンソフトメーカでは,新しいウイルスが発見されるとすぐにそれに対応したワクチンを提供しています。常に最新の情報を入手しながら適切なワクチンソフトの利用が不可欠です。

 以上あげた2つの予防策は,どちらかを選択するのではなく両方併用することが大切です。悪いのはウイルスを作る人たちであり,こんなことに手間やお金をかけるのはいやなことですが,パソコン,特にインターネットを利用していくためには,ウイルス対策はすでに不可欠なことになっています。常に最新の情報を入手するようにして,正しく対応しましょう。

 クリスマスにハードディスクのファイルがすべて消えてしまうなんて,考えただけでも悲しすぎます。気をつけましょう(ファイルが消えてパソコンが使えなくなると2000年問題の懸念事項が1つ減るので助かる!?)。

Written by 大坪 和久


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