みなさんはインターネットを始めたときのこと覚えていますか？ 数あるインターネットサービスプロバイダ（以下，プロバイダ）の中から，１つを選び，契約したことと思います。このとき，プロバイダが用意しているいくつかの料金コースの中から，１つのコースを選択して契約しているはずです。
各プロバイダとも様々な料金コースを用意しています。例えば次のようなコースです。
他にもプロバイダによっていろんな料金コースがあります。中には電話代込みで○○円というような設定をしているプロバイダもありますね。
ところで，みなさんは自分が契約している料金コースの内容をちゃんと知っていますか？ そして，その料金コースが自分にあっているものかどうか確認していますか？ 確認していないあなた。もしかしたらあなたは毎月毎月払う必要のないお金をプロバイダに払っているかも知れません。
例えば上にあげた料金コースを設定しているプロバイダと契約する場合について考えてみます。毎月５時間以上は使いそうなので，３０時間コースを選択することにします。このコースでは，利用時間が３０時間までならば月々２０００円，３０時間を超えた分については１分１０円の料金がかかります。
ある月に２０時間利用したとします。この場合，３０時間を超えていないので，その月の料金は２，０００円になります。
別の月に４０時間使ったとします。３０時間を超えた１０時間分については，１分１０円が加算されるので，この月の料金は以下のようになります。
２０００円 ＋ （４０時間 − ３０時間） × ６０分／時間 × １０円／分 ＝ ８０００円
さらに別の月に１００時間使ったとします。
２０００円 ＋ （１００時間 − ３０時間） × ６０分／時間 ×１０円／分 ＝ ４４０００円
この金額がプロバイダに払うひと月分の料金です。
もし，この人が３０時間コースではなく，１５０時間コースを選んでいたとしたらどうなるでしょうか。１００時間使った月でさえ，たった３０００円ですんでしまうのです。４４，０００円と３，０００円。同じ１００時間利用してもこんなに差がでてしまうのです（興味がある人は１５０時間使った場合について計算してみてください）。
これは特別な例ではありません。自分の利用状況を確認していない人であれば，簡単に起こり得ることなのです。実際に，サイテックシステムのお客さんの中にも必要以上に高い料金を支払っている人がいました。料金コースを変更したところ，ひと月の利用料金が数万円安くなりました。
多くのプロバイダでは，プロバイダのホームページで，自分が契約している料金コースを確認することができます。月毎の利用時間の確認や，料金コースの変更もホームページ上でできるプロバイダもあります。自分の利用状況を把握していない人は，ぜひ一度確認してみることをお勧めします。節約できるかも知れません。
ところで，最近大手プロバイダが，一斉に利用料金の値下げを発表しました。「月額２，０００円で無制限」というようなコースを設けたところが多いようです。何時間使っても２，０００円ということです。これには理由があります。
ＮＴＴが，「フレッツIsdn」という新しいサービスを始めました。通常インターネットを利用するためには，プロバイダに払う料金の他に，プロバイダに電話をかけるための電話代が必要ですね。もちろん長く利用すればそれだけ電話代も高くなります。「フレッツIsdn」は，このプロバイダにかける電話の電話代を月額４，５００円の定額制にするサービスです。何時間電話をかけても４，５００円なのです。
電話代が定額制になっても，プロバイダ料金が従量制（利用時間に応じて利用料金がかかる）であっては意味がありません。時間を気にせずに利用することができないからです。そこで，このＮＴＴのサービス開始にあわせて，各プロバイダとも，定額制，つまり利用時間無制限のコースを用意し始めたのです。この無制限コースを利用すると，利用時間を全く気にすることなくインターネットを利用できるのです。１日中つなぎっぱなしでもＯＫなのです。
新たに「フレッツIsdn」専用の無制限コースを作ったプロバイダもありますし，既存の料金コースを変更して無制限にしたプロバイダもあります。今はちょうど料金の変わり目の時期です。９月１日付で新料金体系になるプロバイダもあるようです。
ちょうどいい機会です。「フレッツIsdn」を利用するしないに関わらず，自分が利用しているプロバイダの料金について，見直してみてはどうでしょうか。得するかも知れませんよ。
●関連ホームページ
・ＮＴＴ東日本 フレッツIsdn
http://www.ntt-east.co.jp/flets/index.html
Written by 大坪 和久