Home サイテックジャーナルTOP
サイテックジャーナル
2000年3月2日号
起きてしまった「うるう日」問題
サイテックジャーナル2000年2月25日号でもお伝えしましたが,2月29日はコンピュータ2000年問題に関する危険日の1つでした。あまり心配する必要はないといわれていたのですが,いくつか問題が起きてしまったようです。現在までにテレビやインターネットで知ることができたものをあげてみます。
- 郵便貯金自動受払機(ATM)1200台で現金出し入れができなくなった
- 高速増殖炉「もんじゅ」で出入人物の氏名印字システムの一部が運用できなくなった
- 伊豆急行で一部発券の日付が誤表示された
- JR東海、札幌市交通局で一部発券の日付が誤印字。自動改札で使えないことも
- 気象庁の地域気象観測システム「アメダス」,43カ所で送信異常発生
- 気象庁のシステムで海上警報の有効期間の日付を誤表示
- 宮城県の病院で血圧装置の日付誤表示
- 山梨県の医療機関で角膜形状測定装置のデータ入力不能
- 愛知県安城市の転出証明書の発行日が空欄になる
- 青森県内の複数の町村で震度計の日付誤表示
- 損保,銀行などで保険金振込みや夜間金庫のレシートの日付が3月1日に
- 書留郵便の受領証を作成する機械が故障し、印字が「三月一日」と表示
- 宮城県の河川流域情報システムでコンピューターの日付が「2000・1・1」となったまま停止。河川の水量のデータ観測が不可能に
- 昭和シェル石油塩釜油槽所の石油出荷装置に入力できなくなるトラブル
- 宮城消防署では一部の電話機でディスプレーの日付が「3月1日」と表示
- NTTのナンバーディスプレイアダプタで日付誤表示
- NTT西日本が企業などに納入している構内交換機(PBX)の一部機種に接続された電話機で日付誤表示
- DDIポケットのPHS電話機の一部の機種で、2月29日に日付表示が「3月1日」になったり、表示されなくなるトラブル
結構ありますね。中でも郵便貯金のATMが動かなかった問題では,困った人も多かったことでしょう。月末でしたしね。
今回の「うるう日」問題では,1月1日にそれほど大きな問題が発生しなかったことによる油断があったのではないかとの指摘が出てきています。ある調査では,「2月29日については特に警戒態勢をとらない。Y2K問題はすでに終息した」と判断した企業が多かったという調査結果が出ていたようです(http://news.yahoo.co.jp/headlines/kyt/000228/loc_news/10300000_kytnws037.html)。
いずれにしても,2000年問題に関する危険日はまだいくつか残っています。油断しないよう注意が必要です。
●関連ホームページ
2月29日に関する政府の対応について(首相官邸のホームページ)
http://www.kantei.go.jp/jp/pc2000/2000/02-29haridasi.html
Written by 大坪 和久
Home サイテックジャーナルTOP