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サイテックジャーナル
2000年1月7日号


2000年問題 関係者のみなさんに感謝


 あけましておめでとうございます。本号が西暦2000年最初のサイテックジャーナルです。今年も少しでもみなさんの役に立つような情報を発信していきたいと考えています。よろしくお願いします。


■2000年問題 何が起こったか

 2000年を迎えるその瞬間,みなさんはどのように過ごしましたか。2000年問題のことなんて全く気にせずに「そのとき」を迎えた方,電気が止まるのではないかと気にしながら「そのとき」を迎えた方,いろんな方がいることでしょう。わたしの場合は,停電になって明かりが消えてしまっては困るので,キャンプ用の携帯型蛍光灯を手に持って(ついでにスイッチに指をかけて),テレビでカウントダウンを見ていました。年末年始の様子は,サイテックシステムの掲示板(http://www.cytechsystem.com/bbs01/wforum.cgi)にリアルタイムで書きましたので,ご覧になってください(ついでにぜひ初日の出も見てくださいね)。

 31日夜,エリツィン大統領が突然辞任を発表したときには,正直心配しました。ロシアは原発や核兵器を保有しており,しかも経済的理由などから2000年問題への対策が遅れていると言われていました。エリツィン大統領は,対策が間に合わなかったかあるいは重大な問題が見つかったので,責任逃れのためにこんな時期に辞任を発表したのではないかと思ったからです。しかしロシアでも大きな問題は起こりませんでした。よかったですね(疑ったりしてごめんねエリツィン)。

 ご存じのように,今のところ生活に大きな支障がでるような問題は起こっていません。おそらく,今後も例えば電気が止まってしまうような大きな問題は起きないでしょう。本当によかったですね。政府や自治体,各種団体なども相次いで安全宣言をしています。

 一方で比較的小さな問題は起こっているようです。私がインターネットやTVニュースで見たトラブルについて,項目だけ紹介します。

 ざっと見たところこんなところでした。他にもあると思います。結構ありますね。ちょっと不安になってきました。これを見る限り,今後問題が全く発生しないとは言えそうにありませんね。まだまだたくさん発生したり見つかったりしそうです。みなさんも日付には注意しましょう。


■お疲れさまでした

 小さな問題は発生したようですし,これからも発生するとは思いますが,とにかく,生活に困るような大きな問題は発生しませんでしたし,今後もおそらく発生しないでしょう。

 2000年問題はそれほど気にする必要はなかったのでしょうか。大した問題ではなかったのでしょうか。そんなことはありません。大きな問題が発生する可能性はあったのです。これだけ多くの小さな問題が発生しているのですから。大きな問題か小さな問題かは人間にとっての話であって,コンピュータが日にちを間違えてしまうという意味では,問題の大小はあまり関係ないのです。大きな問題が発生しても全く不思議ではない状態だったのです。

 しかし大きな問題は発生しませんでした。これはひとえに2000年問題の対策を行ってくれた人たちのおかげです。技術者,企業,政府,自治体,警察,消防など,多くの人が2000年に向けて対策を行っていたのです。さらに大晦日には休みも取らずに対応していたのです。あるデータによると,大晦日は全国の企業や自治体で30万人を超える対策要員が動員されたそうです。この人たちが「人間にとって」大きな問題が起きないようにしてくれたのです。この人たちのおかげで,大きな問題が起きなかっただけなのです。心から感謝します。

 TV等を見ていると,何も起こらなくて拍子抜けだった,あんなに大騒ぎをしてなんだったのか,何も起きなかったじゃないか,などと言う人をときどき見かけます。中には,メーカーがコンピュータなどの買い換えをさせるためにわざと大騒ぎしたのではないかという人もいます。個人的には許せないですね。

 いい話も聞きました。例年12月29日〜1月3日は閉園し1月4日から開園する上野動物園が,今年は1月2日から開園しました。この年末年始は,2000年問題関係で家族と過ごせなかった人や,自宅待機等で旅行に行けなかった人たちがたくさんいます。そんな人たちに少しでも家族と楽しい時間を過ごしてもらえればと,石原都知事の提案で開園を早めたそうです。1月2日は多くの家族連れでにぎわったようです。いいことしますね(動物園の職員の休みはいいのかって?。職員の方々にも感謝)。

 多くの人に感謝しながら,今後に気を付けましょう。

Written by 大坪 和久


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