1999年9月8日号 あしたも危険日!?
明日は1999年9月9日,「9」が並ぶ日です。この日もコンピュータにとって危険日の1つとされています。
ソフトウェアによっては「9」に特別の意味をたせている場合があります。例えば商品管理(在庫管理)ソフトでは,扱っている商品に商品番号を付けて処理することが一般的に行われています。商品が50種類あるとすると01〜50の商品番号が使われます。この商品番号を使ってコンピュータにデータを入力して商品管理を行います。お客さんから注文があると,発注日,お客さんの名前,商品番号,個数,納期日を入力するとします。このとき,お客さんの都合で商品はまだ決まっていないけれど,個数と納期日が決まっているのでそのことを入力しておきたい,という場合があります。このとき「商品未定」という意味で商品番号「99」を使うことがあるのです。
同じように,納期日が未定の場合,納期日に「9」を使う可能性があるのです。これが明日が危険日といわれている理由です。
しかし,99年9月9日は「990909」と表されることが多いので,すべての数字が「9」になるわけではなく,問題が起こる可能性は低い,ともいわれています。私もそう思います。納期日未定を表すなら「999999」と入力するようにするでしょう。
ただ,全米各地の電力会社は8日と9日に大規模な予備訓練を行うそうです(1999年9月4日日経新聞朝刊)。また,都市銀行は9月9日に期限を迎える取引を避けようとしていたり,積極的に9日はずしの取引に応じる投資家が多いようです(1999年9月7日日経新聞朝刊)。
こうなってくると,本当に問題が起こるかどうかというよりも,問題が起こる危険があるというだけで,経済,そして社会全体が動く傾向があるようです。
いずれにしても,年末年始に向けて,デマや誤った情報に惑わされることなく,正確な情報に基づいてしっかり準備しましょう。